SNSや大手旅行口コミサイト、WEBコミュニティに寄せられた国内外のリアルな評判を分析すると、この場所が観光客に与える感情のグラデーションが浮き彫りになります。
「おしゃれな港町として有名なメリケンパークを散歩していたら、突然目の前に割れた地面と倒れかけた街灯が現れて言葉を失った。写真で見るのと、実物の壊れ方を目の当たりにするのとでは受ける衝撃がまったく違う」「普段当たり前に踏みしめているコンクリートが、地震の力でここまで粉々になるのかと背筋が凍った」といった、現地を訪れて初めて事態のスケールを実感したという声が圧倒的多数を占めます。
特に近年目立つのは、平成・令和生まれの若い世代やファミリー層からの反応です。「教科書やテレビの特番でしか知らなかった阪神・淡路大震災が、確かな現実として胸に迫ってきた」「子どもと一緒に訪れ、日頃の防災対策について真剣に話し合うきっかけになった」という投稿が多く見られます。また、海外からのインバウンド旅行者からも、「被災の傷跡を隠すのではなく、後世への教訓としてこれほど美しく、かつ厳粛に保存している日本の姿勢に深く感銘を受けた」といった高い評価が寄せられています。
一方で、「観光気分のまま足を踏み入れると、想像以上に生々しくて胸が苦しくなる」「もっと大きな記念館があると思っていたが、遺構自体はコンパクトだった」という率直な意見もあります。しかし、そうした感想も含めて、過度な演出を排し「壊れた現実をありのままに提示する」という同パークの設計思想が、訪れる人々に確かな思考の種を蒔いていることが窺えます。