かつては「掲示板の書き込みは誰のものか」という著作権の帰属がグレーゾーンとして放置されていました。しかし、司法判断と法改正の進展によって、無断転載に対する包囲網は年を追うごとに狭まりました。日本の著作権法上、掲示板の短い書き込みであっても、文脈や表現に個性が認められれば創作性を持つ「著作物」として保護対象となり得ます。他人の著作物を無断で編集・再構成して商用サイトに掲載する行為は、複製権や公衆送信権の侵害に抵触するリスクを常に孕んでいます。
さらに追い討ちをかけたのが、まとめブログの違法性と著作権をめぐる法執行の厳罰化と、広告配信ネットワークによる締め出しです。特に以下のような要素が、中小まとめブログを瞬く間に廃業へと追い込みました。
- プロバイダ責任制限法の大幅改正と情報開示の迅速化:誹謗中傷の温床となったスレッドをまとめたブログに対し、被害を受けた個人や企業が運営者の氏名・住所を容易に特定できるようになり、数百万単位の損害賠償請求訴訟が頻発した事実。
- Google AdSenseおよび大手アドネットワークのBAN(配信停止):暴力・差別・著作権侵害コンテンツを排除するグローバル基準が厳格化され、トラフィックがあってもマネタイズが完全に遮断されたこと。
- 大手まとめブログのドメイン差し押さえとサイト閉鎖:警告を無視して運用を続けた悪質サイトに対し、知財高裁での敗訴判決や刑事告訴の圧力がかかり、自主閉鎖へ追い込まれたこと。
まとめサイトの収益化と広告構造は、最盛期には「月間数千万円の純利益を生む」と囁かれましたが、広告単価の急落とプラットフォーマーの審査厳格化によって、現在ではリスクに対してリターンが極めて合わないレッドオーシャンと化しています。