二人の関係性を語る上で外せない原点が、2016年8月に上演された舞台『娼年』(原作:石田衣良)です。松坂桃李さんが演じたのは、退屈な日常から抜け出し、会員制ボーイズクラブの娼夫「リョウ」として生きる大学生の森中領。そして、彼をその世界へとスカウトし情愛の手ほどきを行うオーナー・御堂静香役を務めたのが高岡早紀さんでした。
この舞台が前代未聞と評された最大の理由は、劇場という逃げ場のない空間で、ほぼ全編にわたりキャスト陣が身体を張り巡らせた過激な濡れ場を連続させた点にあります。なかでも松坂桃李さんと高岡早紀さんによるオープニング近くの濃密な絡みや、感情が交錯する生々しいキスシーンは、息遣いから肌の紅潮まで客席の隅々にまで伝わるほどの熱量を放っていました。
「演技の枠を完全に超えている」「本当に惹かれ合っていなければあの表情は作れない」と観客を動転させたほどの生々しさが、終演後もファンの脳裏に焼き付き、後の熱愛疑惑へと直結していくことになります。