同じくエバラ食品が展開する大ヒット商品「プチッと鍋」。同じ容器形状であるため、「うどんの素を鍋に使えないのか」「鍋の素をうどんにかけても同じではないか」という疑問を抱く方は少なくありません。しかし、開発設計における味の濃度と希釈前提の差を理解しておかないと、致命的な調理の失敗につながります。
決定的な違いは「水分で薄めることを前提としているかどうか」です。「プチッと鍋」は、1ポーションに対して150ml〜300mlの水を加えて煮込む前提で塩分やエキス分が配合されています。これをそのまま茹でたうどんに原液でかけると、塩分過多で到底口にできない塩辛さになってしまいます。
対する「プチッとうどん」は、「希釈ゼロで麺にそのまま絡める」設計です。麺の水分によって自然に伸びる限界値を計算してとろみや油分が調整されているため、お湯で割ってしまうと出汁が極端に薄まり、頼りない味に激変します。両者はパッケージこそ酷似しているものの、食品化学の観点からは全く異なるカテゴリーの調味液として設計されています。