ネット上の掲示板やSNSで定期的にトレンド入りする「京王急行消滅の真相」という言説。この噂の真偽を検証すると、半分正しく、半分は完全な誤解であることが分かります。本線新宿駅発着の「地上急行」が大幅に整理されたことは事実ですが、舞台を新線新宿駅に移すと、まったく異なる光景が広がっています。
現場を支えているのが都営新宿線直通京王急行です。市ヶ谷、神保町、小川町(淡路町)など東京都心の中枢ビジネス街から直通する列車において、急行は極めて重要なピースとして運用されています。都営新宿線内を急行運転する列車、あるいは線内各駅停車から笹塚を境に京王線内急行へと化ける列車が、朝夕のみならず日中の一部時間帯や土休日にも設定されています。
さらに注目すべきは京王相模原線急行の存在です。調布から分岐して橋本へ至る相模原線内において、急行の停車駅は京王稲田堤、京王永山、京王多摩センター、南大沢、橋本となっており、実は特急と完全に同一です。相模原線内では急行と特急に所要時間の差がなく、実質的に同じ速達列車として機能しています。2018年秋に相模原線の加算運賃が段階的に引き下げられ、多摩ニュータウンエリアの通勤需要が再活性化する中で、都営線直通の急行は都心直通の生命線として確固たる地位を維持しています。