フラリエが無料を維持する理由とは?見どころと最新活用術を徹底解剖

フラリエが無料を維持する理由とは?見どころと最新活用術を徹底解剖

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久屋大通庭園フラリエを語る上で欠かせないのが、前身である有料植物園「ランの館」からの劇的な転換劇です。1998年に開館したランの館は、オーキッド(蘭)をテーマにした有料施設(大人入場料700円)としてスタートしました。しかし、バブル経済崩壊後のレジャー需要の変化や展示内容の固定化に伴い、開館当初に年間約40万人を記録した入場者数は最終的に10万人前後まで激減。累積赤字と施設維持費が名古屋市の財政を圧迫し、抜本的な事業見直しが不可避となりました。

名古屋市が下した決断が、市民へ開かれた緑地広場への再生です。2014年3月にランの館は惜しまれつつ閉館し、同年9月、「ふらり+フラワー+アトリエ」をコンセプトに掲げた「久屋大通庭園フラリエ」へとリニューアルオープンを果たしました。この旧ランの館リニューアル経緯における最大の転換点は、ハードウェアの過剰投資から脱却し、誰もが日常的にアクセスできる「都市型コモンズ(共有空間)」へと舵を切った点にあります。

多くの来訪者が抱く「なぜこれほど手入れの行き届いた庭園が久屋大通庭園フラリエ入場料を無料に設定できるのか」という疑問の答えは、民間活力を最大限に活用した「指定管理者制度」と複合的な収益構造に存在します。名古屋市の緑政土木局が公表する管理運営指標を分析すると、庭園の運営費は行政からの指定管理料だけに依存していません。園内に誘致されたカフェ、レストラン、手ぶらBBQ施設、フラワーショップなどのテナント賃料や売上還元、さらには敷地内でのウェディング事業や各種イベントのスペースレンタル料が、庭園の維持管理費を生み出す仕組みが構築されています。

入場料という参入障壁を撤廃して人流を呼び込み、その滞在者に対して上質な飲食・体験サービスを提供してマネタイズを図るモデルは、まさに現代のパークPFI(公募設置管理制度)に先駆けた先進事例といえます。税金の過度な投入を抑えつつ、民間事業者の創意工夫によって美しい景観が維持される好循環こそが、無料開放を継続できている核心の理由です。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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