漢字「上」の書き順は縦から?大人が8割誤解する筆順の罠と真相

漢字「上」の書き順は縦から?大人が8割誤解する筆順の罠と真相

漢字「上」の書き順は縦から?大人が8割誤解する筆順の罠と真相について見逃せない 理由を分かりやすい構成で解説いたします。

なぜ「上」は縦棒から書くのか。その根拠を知るには、昭和33年(1958年)に当時の文部省が編纂した文部科学省筆順指導の手引き(現在も学校教育の基本指針として運用)と、漢字の成り立ちを紐解く必要があります。

学校教育の規範となっている常用漢字筆順の原則には、「上から下へ」「左から右へ」「中を先に」などいくつかの大原則が存在します。「上」という字は、文字の骨格として「中央にそびえる主幹(縦画)」があり、そこに枝葉となる短い横画が接続し、最後にそれらすべてを支える基底の横画で受け止めるという造形構造を持ちます。つまり「中央の支柱を立ててから水平方向を固める」という力学的な安定ルールが適用されているのです。

また、辞書を引く際に直結する上部首と画数についても知っておく必要があります。「上」の総画数は3画、部首は「一(いち)」部です。「一」という部首を持ちながら、なぜ1画目が横棒の「一」ではないのかと疑問に感じる方も少なくありません。

古代の甲骨文字や金文において、「上」は水平な一本の基準線「一」の上に短い縦線や点を打つことで「うえ・高い位置」を指し示す「指事文字(しじもじ)」として誕生しました。歴史の変遷とともに隷書から楷書へと文字が発展する過程で、縦棒が太く力強い中心柱へと変化し、運筆の合理性から「中心を先に通してから下の線で受ける」という楷書の筆法が定着したと歴史的文献は伝えています。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。