ファッション界での華麗な登場とは裏腹に、彼女の本領はクラシック音楽の世界にある。3歳でピアノ、11歳でフルートを始めた彼女は、名門として知られる桐朋学園音楽部門で専門的な音楽教育を受けてきた。コンクールでの受賞歴を重ね、毎日数時間におよぶ猛練習を愚直に繰り返す日々。そこにあったのは、七光りなど一切通用しない音と音の真剣勝負だった。
クラシック音楽の世界は、どれほど有名な血筋であっても技術と感性だけが評価される厳しい世界だ。フルート奏者としての葛藤は、練習不足や技術的な壁だけではない。「木村拓哉の娘」というレッテルが先行し、純粋な音楽的実力を正当に評価されない歯痒さに直面することも少なくなからずあった。それでも彼女は音と向き合い続け、自らの管楽器から発せられる一音一音に魂を込め続けている。