富山市はかつて、路面電車を中心とした「コンパクトシティ」の先駆者として知られた。しかし、2026年の富山が提示しているのは、そのデジタル進化形である「コンパクトシティ2.0」だ。
冬場の厳しい積雪は、これまで地方都市のインフラ維持における最大の頭痛の種だった。富山県は2025年から全県規模で路面センサーとドローン、AI除雪システムを連動させた次世代道路管理を本格稼働させている。さらに、LRT(次世代型路面電車)の運行データと自動運転小型バスをリアルタイムで最適化するデマンド交通網が構築され、高齢者でも雪の日に孤立しない社会基盤が完成しつつある。豪雪という過酷な気象条件だからこそ鍛え上げられたこのモビリティ基盤は、世界中の寒冷地都市から視察が相次ぐ注目の的だ。