維新という政治運動の原点であり、長年にわたり党のアイデンティティそのものであった大阪都構想。二度にわたる住民投票での否決を経てなお、この巨大な看板政策が残した政治的残響は今もなお根強く漂っている。
現在の大阪府政においては、広域行政の一元化や二重行政の解消といった実質的な制度改定の実績がアピールされるものの、かつて有権者を熱狂させた「巨大な構造改革への夢」だけで集票を維持することは困難になった。現在の有権者が切望しているのは、不毛な政治対立の継続ではなく、目に見える暮らしの改善と将来への確かな安心感だ。政策の軸足を対立から成熟した実務へどうシフトさせるかが、今後の支持率を左右する。