短期的な株式市場の評価にさらされながらでは、本質的な構造改革は不可能――。そう判断した経営陣が選んだ手段が、米大手投資ファンドであるベインキャピタルとのタッグだった。
始動した「スノーピークMBO株式非公開化プロジェクト」は、約340億円規模のTOB(株式公開買付)を経て、2024年に上場廃止を完了。市場の短期的な四半期決算の圧力から脱し、中長期的な視点でブランドを再構築するための背水の陣であった。山井太会長のもと、不採算店舗の整理や海外市場への再注力、そしてファンとの原体験重視の直営施策への回帰が猛スピードで進められた。非公開化という大きな決断は、同社が本物のプレミアムブランドへと原点回帰するための必須条件だったのだ。