誰もが息を呑むのが、その天文学的な資産価値です。渋谷区松濤豪邸の場所である松濤1丁目は、路線価および公示地価において都内最高峰の水準を維持しています。近年の都心一等地における地価上昇トレンドを加味すると、松濤1丁目の実勢取引価格は坪単価700万円から900万円前後、条件の良い大区画であれば坪1,000万円を超えるケースも珍しくありません。
仮に坪800万円として試算した場合、土地(約726坪)だけの価値で約58億円。建物の再調達原価や歴史的・意匠的価値を加味すれば、麻生邸の資産価値は総額60億円から70億円超と見積もるのが不動産鑑定の妥当な見解となります。
これほどの巨額資産を所有し続けるうえで避けて通れないのが、毎年発生する保有コストです。麻生邸の固定資産税および都市計画税は、住宅用地の課税標準特例(小規模住宅用地および一般住宅用地の減額措置)を適用したとしても、年間でおよそ1,500万円から2,000万円超に達すると推計されます。サラリーマンの平均年収を遥かに超える税金が、ただ所有しているだけで毎年発生する計算です。
これに加えて、敷地内の広大な庭園の維持管理費、植栽の剪定、建物の修繕積立、私設警備システムの保守費用を合わせると、年間維持費は数千万円単位にのぼります。単に富裕層であるというだけでなく、代々にわたる強固な財政基盤と事業基盤がなければ維持できない領域です。