地上波最終回の放送直後、動画配信サービスHuluで配信されたスピンオフ『扉の向こう 過去編』によって、黒島の恐るべき生育歴が白日の下に晒されました。ファンの間で「これを見ないとドラマの真意が理解できない」と評された重要エピソードです。
高校時代の黒島は高知に暮らしており、脳のMRI検査を受けた際に担当医師から「前頭前野の感情を司る部位に異常があり、良心や共感能力が極めて欠落している」と指摘されていました。彼女自身も自分が他人の痛みを理解できないサイコパスであることを自覚しており、衝動を抑えるためにノートに綿密な計算式を書き殴るなど、内なる悪魔と葛藤していた時期があったのです。
しかし、家庭教師を務めていた松井(演:池岡亮介)への淡い恋心を通じて、彼女の狂気は爆発します。自らが抱く好意の終着点として松井を崖から突き落として殺害したことで、「好きな人を殺すこと=究極の愛情表現」という歪曲された論理を完成させてしまいました。この高知での未解決変死事件こそが、キウンクエ蔵前での惨劇のプロローグだったのです。