現在、黒神埋没鳥居の敷地は綺麗に整備されており、見学者が安全に観察できるよう遊歩道と解説板が設置されています。鳥居の笠木には触れることができる距離まで近づくことができ、当時の火山灰の粒や軽石の地層が足元にそのまま広がっていることを体感できます。
現地を訪れて最も印象的なのは、鳥居のすぐ隣に「鹿児島市立黒神中学校」が隣接しているという立地環境です。敷地内を歩くと、校舎やグラウンドにうっすらと新しい火山灰が積もっている光景を目にすることが珍しくありません。桜島は現在も日常的に噴火活動を続けており、生徒たちはヘルメットを着用して通学しています。
SNSや旅行コミュニティに寄せられる実際の声を見ても、単なる観光地にとどまらない厳粛な空気感に対する反響が多く見受けられます。
「写真で見るよりも埋まり具合が生々しい。大人がかがまないとくぐれない高さに笠木があるのを見て、自然の猛威に言葉を失った」
「隣の中学校から生徒たちの元気な声が聞こえてくる。火山とともに生きる地域の力強さを同時に実感できる希有な場所だった」
このように、過去の災害遺構と現在の日常の営みが隣り合わせに存在する点こそが、黒神埋没鳥居の持つ最大のリアリティといえます。