ネットの不動産情報やSNSで「500万円で島主になれる!」という見出しを目にし、地方の中古一戸建て感覚で購入を検討する人が後を絶ちません。しかし、不動産関係者の証言や現地調査データが示す現実は極めてシビアです。
格安で売りに出されている無人島の多くには、明確な「開発・利用が極めて困難な構造的欠陥」が存在します。
代表的な要因が「接岸の不可能性」です。周囲が切り立った断崖絶壁であったり、遠浅の岩礁地帯で囲まれている島の場合、小型ボートですら近づくことができません。安全に上陸するためには海面から島へと渡る桟橋(浮桟橋や固定式桟橋)を新設する必要がありますが、海洋土木工事の費用は最低でも2,000万〜5,000万円規模に跳ね上がります。
さらに、島全体が急傾斜の山林で覆われており「テントを張る平地すら存在しない」ケースも珍しくありません。重機を島に運び込むための台船チャーター費用だけで数百万円が吹き飛ぶため、数百万円の土地代に対して造成費が数千万円かかるという本末転倒な事態に直面します。