ホークママがただ者ではないことは、物語の各所で幾度となく描写されていました。魔神族の精鋭部隊〈十戒〉のモンスピートが放った強力な魔術「獄炎鳥」を丸呑みにして何事もなかったかのように消化した場面は、多くの読者を唖然とさせた名シーンの一つです。通常の戦士であれば灰すら残らない煉獄の炎を、まるで極上の残飯でも平らげるかのように無効化して見せました。
その実力が最も際立ったのは、復活を遂げた魔神王との直接対決です。魔神族の絶対君主が放つ破滅的な一撃を正面から受け止め、強烈な体当たりで魔神王を吹き飛ばすという、常識を完全に逸脱した戦果を挙げました。〈七つの大罪〉のメンバー全員が死力を尽くして戦っていた最上位の神に対し、一切のダメージを負わずに渡り合う姿は、作中最強議論において常に名前が挙がるほどのインパクトを残しています。
この規格外の強さの根拠こそが、彼女の中に宿っていた「混沌の力」でした。魔神王も最高神も、元を正せば混沌から生み出された被造物に過ぎません。親である混沌の器に対して、子の力である魔神王の攻撃が通じるはずもなく、あらゆる魔力や物理攻撃を無尽蔵に吸収・無力化できたのは当然の摂理だったと言えます。