第一審の審理を担当した京都地方裁判所は、犯行当時の完全責任能力を認め、求刑通り死刑を言い渡した。裁判長が主文を後回しにして判決理由を読み上げるなか、法廷内には静まり返った緊迫感が漂っていた。弁護側は心神喪失または心神耗弱による無罪・減軽を一貫して主張したが、裁判所は被告の計画性と実行の冷酷さを極めて重く評価した形だ。
しかし、弁護側が即日控訴したことで、戦いの場は大阪高等裁判所へと持ち越された。控訴審における最大の争点もまた、犯行時の精神状態と責任能力の有無に集約される。長期間にわたる審理が遺族に与える精神的負担は計り知れない。それでも司法は、事実認定の瑕疵がないかを慎重に見極める手続きを崩さない。