レコーディングが執り行われたロサンゼルスのA&Mスタジオ。入口のドアには、プロデューサーであるクインシー・ジョーンズの手によって「エゴは入口で預けて置け」という貼り紙が出されていた。グラミー賞授賞式直後の深夜、疲れ切った体で集まった45名のスターたち。プロジェクトの発起人であるライオネル・リッチーと楽曲を共同制作したマイケル・ジャクソンが中心となり、現場に明確なビジョンを提示していく。
そこにいた誰もが、各々チャートのトップを走る主役だった。しかし、その夜だけは違った。アフリカの飢餓に苦しむ人々を救うためのチャリティ・ソングという共通の目的のもと、ひとつの合唱団として堅く結束したのだ。80年代ポップスの黄金期を象徴する誰もが知る顔ぶれが、肩を並べて合唱する姿はまさに圧巻の一言だった。