実は、修学旅行のしおりづくりや記録の作成は、単なる行事の準備にとどまらない深い教育的意義を秘めている。文部科学省が掲げる新学習指導要領では、「主体的な学び」や自らの考え・体験を多様な方法で表現する資質・能力の育成が重視されている。
生徒自らがアイデアを出し合い、絵や文字を使って旅の記録を形作るプロセスそのものが、表現力や探究心を育む貴重な学びの機会なのだ。単に文字だけが並んだ味気ない資料ではなく、独自のイラストや図解が添えられた修学旅行のしおりは、生徒たちの主体性を引き出す絶好の教材となる。
自分たちの手で工夫を凝らして完成させた「旅日記・旅行記」は、卒業後も何年、何十年と手元に残る一生の財産になる。教育・学校教育の現場において、手書きやクリエイティブな作業が今なお大切にされる理由は、まさにこの心のこもった記憶の記録化にあると言えるだろう。