名門・九州学院高等学校時代、甲子園の舞台で躍動しながらもプロ志望届提出後に味わったあのドラフト当日の静寂。兄と同じユニフォームを着て聖地を沸かせた記憶は誇りであると同時に、指名漏れという現実を通じて自身の現在地を痛烈に突きつける契機となった。
悔しさを胸にしまい込んだ若武者は、より過酷な環境で自らを鍛え直す道を選んだ。東都の舞台は、実力至上主義の猛者たちが集うサバイバルの場である。そこで泥にまみれ、守備や走塁といった細かなプレーの精度を磨き直した経験が、精神的なタフネスを植え付けた。当時の悔恨はすでに消え去り、確固たる自信となってその立ち姿に宿っている。