中島家はもともと北海道帯広市で地域に密着した医療活動を行っていた家系であり、幼少期のみゆきと徹の姉弟は自由でありながらも、命の重みや学問の大切さを重んじる風土のなかで育った。病弱だった父を支え、家族が一丸となって困難を乗り越えてきた経験が、二人の強い絆の原点となっている。
父の他界という大きな試練に直面した際も、弟である徹氏は医師として、そして家族の一員として母や姉を力強く支え続けた。言葉にせずとも互いの専門領域を尊重し合う静かな信頼関係。創作活動に行き詰まったときや人生の節目において、身近に信頼できる家族が存在したことは、表現者としての彼女にとって何よりの心の拠り所であったに違いない。