この拠点を語る上で欠かせないのが、世界的な評価を受ける建築家・芦沢啓治氏による圧倒的な空間デザインだ。「正直なデザイン(Honest Design)」を掲げる同氏の手法は、素材そのものが持つ質感や美しさを隠すことなく引き出し、極めて質の高い余白を生み出している。
空間の中に配置された家具や照明の直線美は、視覚的なノイズを徹底的に排除し、滞在する者の思考をクリアにする。光の差し込み方一つをとっても幾重にも計算されており、時間帯によって表情を変えるインテリアが訪れるたびに新鮮な驚きを与える。テクノロジーという冷徹になりがちなテーマを、人間味あふれる温かな造形へと昇華させた建築的意図がここにある。