卒業生たちの活躍ぶりを見れば、その教育の結実が単なる偶然ではないことがよくわかる。思春期の繊細な心理の綾を瑞々しく描き出し、社会現象となった『スキップとローファー』の高松美咲も、この学び舎で己の作家性を磨き上げたひとりだ。彼女の筆致に見られる卓越した人間観察と日常描写のリアリティは、学生時代に培われた徹底した観察眼と批評精神に裏打ちされている。
さらに、国内外で熱狂的な支持を集めた劇場アニメーション『犬王』をはじめとする先鋭的な作品群にも、同校出身のクリエイターたちが中核スタッフとして多数関与している。単にトレンドを模倣するのではなく、異形の美学や独自の語り口を恐れずに提示する作家性。クリエイティブ産業の最前線で求められているのは、こうした「個の突出した声」であり、同校はそれを飼いならさずに研ぎ澄ます土壌を提供し続けている。