日本国内において、シドニージョウゴグモは特定外来生物に指定されており、生体の輸入や飼育は厳しく規制されている。しかし、グローバル物流の網がかつてないほど濃密になった現在、偶発的な侵入リスクを完全に否定することはできない。
木材や園芸用土、重機などの大型海上コンテナに紛れ込み、水際を突破する可能性は常に燻る。セアカゴケグモが日本各地に定着した前例を見れば、オーストラリアの固有種が港湾部を経由して上陸するシナリオは決してSFの話ではない。国内の検疫体制強化と、万一の侵入時における医療機関の毒素鑑別ネットワーク整備が静かに求められている。