台の上にワイシャツをうつ伏せに広げ、背中のシワを手でサッと払う。この最初の3秒がすべてを決める。プロが実践する「シワ知らず」の基本は、生地を引っ張るのではなく、手のひら全体の面で余分な空気を抜くことにある。
両脇の身頃を背中の中央へ向けて折り込む際、あえて肩幅のラインより1センチ内側を狙う。ここが収納容積を劇的に圧縮する境界線だ。袖は下にまっすぐ伸ばした後、折り返して身頃のラインと平行に揃える。カフスが重なって厚みが出るのを避けるため、斜め下に逃がすのが現場の知恵だ。最後に裾を首元に向かって二つ折りに持ち上げる。裾の端を襟の台座部分にそっと差し込めば、手で持ってもバラバラにならない自立型のスクエアが完成する。
引き出しの中に平積みするのはもうやめよう。下にある服を取り出すたびに全体が崩れ、摩擦で余計なシワが刻まれる。立てて並べる。たったこれだけで、これまでのクローゼット収納のキャパシティが2倍以上に跳ね上がる。視界にすべての服が並ぶ快感は、朝の迷いをゼロにする。