本作の面白さは、鑑賞するプラットフォームによって異なる表情を見せる点にもある。手触りのある紙の本でページをめくり、不意に視界へ飛び込んでくる写真に息を呑むクラシックな体験はもちろん格別だ。
一方で、拡大表示が可能な電子書籍端末なら、写真の微細な陰影や背景のディテールまでじっくりと観察できる。さらに音声コンテンツでは、プロのナレーションによる緊迫感あふれる朗読を聴き進めながら、付属のデジタル資料で写真を確認するという、ハイブリッドな没入感が味わえる。自分に合ったスタイルで謎と対峙できる環境が整っていることも、ロングセラーを支える大きな要因だ。