ソーシャルメディア上で巻き起こったリニア嫌がらせに関するネットの反応を観察すると、都市部を中心とするユーザーと、大井川流域住民との間には明確な意識の乖離が存在します。
大手ポータルサイトのコメント欄やX(旧Twitter)では、「国家プロジェクトを1つの自治体が止めるのは横暴だ」「新幹線が停まらない静岡県の逆恨みではないか」といった激しい非難が数多く投稿されました。これらは、リニア開通による東京〜名古屋・大阪間の移動時間短縮や、東海道新幹線の老朽化対策・バイパス機能確保というマクロな国益を重視する視点からの批判です。
一方、大井川流域の自治体関係者や茶農家、製紙工場などの現場を取材すると、全く異なる切迫感が浮かび上がります。「水が1滴でも減れば、茶葉の品質低下や工場の操業停止に直結する」「過去の水不足でどれほど苦労したかを都会の人は知らない」という声が根強く、知事の政治手法には賛否がありつつも、水資源の防衛という本質部分に関しては知事の強硬姿勢を支持する世論が多数を占めていました。