MLBの2大ポジション別表彰として並び立つ「シルバースラッガー賞」と「ゴールドグラブ賞(Gold Glove Award)」ですが、その選考コンセプトには明確な線引きが存在します。
ゴールドグラブ賞がローリングス社主催による「守備力最強の選手」を讃える賞であるのに対し、シルバースラッガー賞は純粋な「バットマンとしての破壊力」を讃える賞です。かつてはゴールドグラブ賞において知名度や打撃の印象が守備評価に影響を与えるバイアスが指摘された時期もありましたが、現在ゴールドグラブ賞はSABR(アメリカ野球学会)が算出する守備指標「SDI」を投票配分の約25%に組み込むなど、厳格な守備データ連携を敷いています。
一方、シルバースラッガー賞はデータ解析が進んだ現在もなお、首脳陣の直感と総合打撃指標のハイブリッド選考を貫いており、契約更改や年俸調停におけるインセンティブ(出来高払い)の査定基準としても選手側・球団側の双方から極めて高い権威を認められています。