玉ねぎの収穫跡地が万能の土壌であると思い込むのは極めて危険です。土壌病害の感染拡大や養分過多による生理障害を引き起こす明確な玉ねぎのあとに植えてはいけない野菜が存在します。
真っ先に排除しなければならないのは、同じヒガンバナ科(旧ユリ科)に属する作物群です。長ネギ、わけぎ、ニラ、ニンニク、ラッキョウなどは絶対に植えてはなりません。これが玉ねぎ後作NGの理由の筆頭に挙げられる理由は、共通の病原菌(黒腐菌核病や紅色根腐病)やセンチュウ類が土中に残存していた場合、劇的に増殖して壊滅的な連作障害を引き起こすためです。玉ねぎ栽培の現場では「ネギの後にネギを植えるな」が鉄則ですが、これは後作計画全体にも厳密に適用されます。
注意を要するのが、家庭菜園で絶大な人気を誇るサツマイモとの関係です。ネット上では「玉ねぎの後にサツマイモを植えた」という体験談が散見されますが、栽培科学の視点から検証すると玉ねぎ後作さつまいも相性は極めてリスクが高い組み合わせに分類されます。玉ねぎは大肥食いの作物であり、春先の「止め肥(3月中旬頃)」以降も土壌中には無視できない量の硝酸態窒素が残留しています。窒素分が過剰に残った土壌にサツマイモを挿し苗すると、葉とつるばかりが異常繁茂して肝心の芋が全く太らない「つるぼけ」という現象を高確率で誘発します。