出張運転手当の支給相場と境界線!労働時間該当性とリスクを徹底解説

出張運転手当の支給相場と境界線!労働時間該当性とリスクを徹底解説

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出張時の運転において、最も破壊的なリスクを孕んでいるのが「マイカー(自家用車)の出張利用」です。会社が社用車を用意せず、社員にマイカーを使わせるケースは中小企業を中心に散見されますが、ここには致命的な法的・経済的落とし穴が潜んでいます。

まず、支給額の妥当性の問題です。一般的なマイカー出張運転手当としてガソリン代相当額(1kmあたり15円〜20円程度)しか支払われないケースが多く見られます。しかし、自家用車を業務で使用すれば、走行距離の増加に伴うタイヤやオイルの摩耗、車両の減価償却費、車検費用の前倒しなど、見えない維持コストを労働者が私費で負担していることになります。本来であれば、これらを含めた1kmあたり30円以上の実費弁済と運転手当が支払われなければ採算が合いません。

それ以上に恐ろしいのが、事故発生時の保険問題です。業務中の事故であれば、怪我に対しては交通事故労災保険が給付されます。しかし、物損事故や相手方への賠償において、労働者個人の任意自動車保険を使わざるを得ない事態に陥った場合、深刻なトラブルが発生します。

多くの個人用自動車保険は「日常・レジャー使用」または「通勤使用」で契約されており、「業務使用」の特約を結んでいません。業務中に起こした事故に対して個人保険を適用しようとすると、虚偽告知として保険金の支払いを拒絶される危険性があります。自動車損害賠償保障法第3条に基づき、会社側も「運行供用者責任」を負うため最終的な損害賠償義務からは逃れられませんが、個人保険の等級ダウンや事故歴の付加といった不利益を労働者個人が理不尽に背負わされる構造は依然として解消されていません。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。