「何歳からならトランポリンを跳んでも良いのか」という疑問に対し、医療専門機関の見解は非常に明確です。日本小児科学会が発行する傷害速報(Injury Alert)や、米国小児科学会(AAP)の公式ガイドラインでは、「6歳未満の子供に対するトランポリンの使用は原則として推奨されない」と明確に提言されています。
骨が柔軟で衝撃に強いと思われがちな幼児ですが、実態はその逆です。小児の骨は柔軟である反面、圧迫力やねじれの力に弱く、特に関節付近の骨端線は非常にデリケートです。トランポリンによる受傷で典型的なのが、「トランポリン骨折(Trampoline fracture)」と呼ばれる脛骨(すねの骨)近位部の骨折です。これは着地した瞬間に上方からの強い衝撃が加わり、すねの骨の上が押しつぶされるように折れてしまう小児特有の障害です。
市販されている家庭用トランポリンのパッケージには「対象年齢3歳以上」と記載されているケースが散見されます。しかし、製造物としての対象年齢と、医学的に安全が担保される年齢には大きな乖離があるという現実を保護者は知っておく必要があります。