料理初心者のコミュニティやSNS上で行われた計量実態のアンケート調査によると、「レシピの『少々』を正確に把握して振っている」と答えた人は全体のわずか2割程度にとどまります。多くの人が「とりあえず3〜4回振っておく」といった感覚的な目分量に頼っている実態が浮き彫りになっています。
特に失敗談として目立つのが、「味付塩コショウ」を純粋な「胡椒」と同じ感覚で大量に投入してしまうケースです。市販の味付塩コショウ製品は、内容物の約70%〜80%が食塩と調味料(アミノ酸等)で構成されています。そのため、胡椒の感覚で4〜5回振ってしまうと、想定以上の塩分が加わり、料理全体の塩分バランスが完全に崩壊してしまいます。
また、粗挽き黒胡椒の計量においてもトラップが存在します。粒度が粗い黒胡椒は空気の隙間が多いため、スプーン計量では軽く見えますが、噛んだ瞬間に放出される辛味成分「ピペリン」のインパクトはパウダーの比ではありません。ステーキやカルボナーラなど素材を活かす料理以外では、パウダー胡椒と同じグラム数を入れると辛味が突出してしまう点に注意が必要です。