開脚動作と聞くと、多くの人は「股関節を180度開く柔軟性」ばかりに意識を向けがちです。しかし、座った状態やバランスを取りながら脚を持ち上げるV字開脚において、最も大きな壁となっているのは骨盤の傾きにあります。
骨盤が後ろに倒れる「後傾」の状態になっていると、太ももの裏側(ハムストリングス)やお尻の筋肉が強く引っ張られ、脚を横や上に広げる可動域が物理的にロックされます。この状態で無理に脚を開こうとすると、腰椎に過度な負担がかかり、バランスを崩して後ろへ倒れてしまうのです。
さらに、脚を持ち上げてキープするためには、股関節の前側にあるインナーマッスル「腸腰筋」と、下腹部を支える「腹横筋」の連動が欠かせません。柔軟性不足を疑う前に、骨盤を垂直に立たせる土台と、下腹部の筋力が働いているかを見直す必要があります。