『踊る大捜査線』和久平八郎の魂といかりや長介が遺した撮影秘話

『踊る大捜査線』和久平八郎の魂といかりや長介が遺した撮影秘話

『踊る大捜査線』和久平八郎の魂といかりや長介が遺した撮影秘話の重要ポイントを解説します。役立つ情報が詰まっています。

いかりや長介さんが演じた和久平八郎は、定年間近で腰痛を抱えながらも、現場の機微を知り尽くした「生きた辞書」のようなベテラン刑事です。若き日の青島俊作を時に厳しく、時に温かく導く姿は、警察組織の冷徹な縦社会に対する強力なカウンターパートとして視聴者の胸を打ちました。

当時、バラエティの印象が強かったいかりやさんの起用は一部で冒険とも囁かれましたが、メガホンを取った本広克行監督や脚本家の君塚良一氏が求めたのは、長年グループを束ねて人生の辛酸を舐めてきた人間ならではの「本物の重み」でした。カメラの前に立ったいかりやさんは、背中の丸め方ひとつ、ため息ひとつで歴戦の刑事の疲労と誇りを体現し、制作陣を唸らせました。

コメディアンから本格派俳優への転身を果たしたいかりや長介さんの演技力評価は極めて高く、1999年には映画『我が心の銀河鉄道 宮沢賢治物語』で日本アカデミー賞 最優秀助演男優賞を受賞。コミカルな芝居の間合いと人間の哀愁を同居させる独自のリアリズムは、名脇役として映画界でも確固たる地位を築く原動力となったのです。

伊藤 翔太
著者

伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。