発作は突然やってくるように見えますが、患者自身が「胃のあたりから何かがこみ上げてくる」「特異なにおいや音がする」「視野の一部がチカチカする」といった前兆(アウラ)を感じるケースもあります。本人が異変を訴えたら、速やかに安全な床やソファへ横にならせることで、転倒による大怪我を未然に防ぐことができます。
教育現場や職場においては、本人のプライバシーに配慮しつつ、関係者間で緊急時のフローを共有しておくことが求められます。本人が発作を起こした際に慌てないための「個別対応マニュアル」を策定し、常備薬(口腔粘膜投与の抗けいれん薬など)の所持状況や、連絡すべき家族・主治医の連絡先を把握しておくことが理想的です。
また、てんかん治療を継続している方にとって最大のトリガーとなるのが抗てんかん薬の飲み忘れです。血液中の薬中濃度が低下すると、普段はコントロールされている発作が一気に誘発され、重症化するリスクが高まります。さらに、過度な睡眠不足、過労、アルコールの多量摂取、激しい点滅光なども発作の誘因となるため、周囲も本人が規則正しい生活リズムを維持しやすい環境づくりをサポートすることが望まれます。