子どもが手足口病にかかった場合、微熱程度で機嫌よく過ごし、数日で水疱が引いていく軽快パターンも多く見られます。しかし、大人の感染は様相が劇的に異なります。ネット上の掲示板やコミュニティ、SNSの当事者体験談でも「インフルエンザより辛かった」「人生で一番痛い口内炎」といった切実な声が溢れています。
手足口病妊婦の初期症状と前兆としては、まず軽度の悪寒、全身の関節痛、喉の奥のチクチクとした違和感から始まるのが一般的です。その後、38℃前後の発熱とともに口腔内の軟口蓋や舌、歯肉に激痛を伴うアフタ(口内炎)が多発します。唾液を飲み込むことすら激痛が走り、食事はおろか水分摂取すら困難になるケースが頻発します。
続いて現れるのが、手のひら、足の裏、膝、臀部などに出現する特徴的な皮疹です。子どもの水疱が比較的痛みを伴わないのに対し、大人の場合は「足の裏全体に針を敷き詰めたような激痛」となり、歩行困難に陥る妊婦も少なくありません。皮膚の深い層に炎症が及ぶため、痛痒さで夜も眠れず、発症から1〜2ヶ月後に爪が根元から剥がれ落ちる爪甲脱落症を経験する人もいます。妊娠中のただでさえ不安定な身体において、この身体的・精神的苦痛は極めて大きなストレス因子となります。