赤ちゃんの水頭症は、目の動きの変化だけで単独進行することは稀です。乳児期は頭蓋骨の骨同士が完全に固まっておらず、隙間(骨縫合)にゆとりがあるため、脳圧の上昇に伴って頭部全体に構造的変化が現れます。家庭でチェックすべき主要項目を整理しました。
第一の確認ポイントは、頭頂部付近にある骨の隙間である「大泉門(だいせんもん)の膨隆」です。通常、赤ちゃんが平穏に起きているときの大泉門は平坦か、わずかに陥没しており、指で優しく触れると血管の拍動を感じ取ることができます。しかし、水頭症によって脳圧が高まると、大泉門がパンパンに盛り上がり、抱っこして機嫌が良い状態でも拍動が触れなくなります。
第二は、「頭囲の急激な拡大」です。母子健康手帳の乳幼児身体発育曲線に沿って推移していれば問題ありませんが、短期間でパーセンタイル曲線の枠を上方に飛び越えて頭が大きくなっている場合は精査が必要です。頭皮の皮膚が薄く引き伸ばされ、前頭部から側頭部にかけて青白い静脈網(怒張静脈)がくっきりと浮き彫りになる現象も随伴します。
第三は、全身状態と神経症状の悪化です。「噴水状に激しく吐く」「ミルクの飲みが悪く脱水傾向になる」「抱っこしても泣き止まず、甲高い金切り声で泣き続ける」「逆に異常に傾眠がちで呼びかけに反応が鈍い」といった状態は、脳圧亢進が限界に近づいている警戒水準を示します。落日現象とこれらの症状が同時に確認された場合は、一刻を争う初期診断が求められます。