腕の周囲径を横から見たときに圧倒的な「厚み」をもたらすのが長頭であり、正面や背面から見たときに「肩からのカットと外側の張り出し」を形成するのが外側頭です。両者の特性に合わせたピンポイントのアプローチを展開しましょう。
上腕三頭筋長頭に効かせるコツは、解剖学的な起始部である肩甲骨の位置関係を意識することに尽きます。長頭は肘を伸ばす動作だけでなく、「肩関節を伸展させる(腕を前から後ろに引く)」動作にも関与しています。したがって、腕を頭上に持ち上げたオーバーヘッドポジションでは、長頭が最も引き伸ばされた状態になります。フレンチプレスやオーバーヘッド・ケーブルエクステンションを行う際、ボトムポジションで肘がしっかり曲がり、肩甲骨周りから三頭筋の付け根全体にピキピキとした強いストレッチ感を感じられているかどうかが、効いているかどうかの絶対的なリトマス試験紙となります。
これに対し、上腕三頭筋外側頭の筋肥大を狙う場合は、肘を体幹の横に固定した状態での強いプッシュ動作や、肘を完全にロックさせる収縮種目がターゲットとなります。外側頭は速筋線維の割合が比較的高いため、6〜10レップの中高重量に対する反応が極めて良好です。ナローベンチプレスや重量を扱えるトライセプスディップス、ケーブルプッシュダウンで手首をやや回外(手のひらを下から外へ向ける)させながら押し切る動作を取り入れることで、外側の盛り上がりをシャープに際立たせることができます。