大手ネット掲示板やSNS、知恵袋といったコミュニティ空間を観察すると、日銀の金融政策決定会合や為替相場のニュースが流れるたび、生活者の切実な感情が噴き出しています。
「給料は月に数千円しか上がっていないのに、スーパーに行けばマヨネーズやオリーブオイルが倍近くになっている」「外食は完全に贅沢品になった。ファミレスの会計で家族4人分を見て青ざめた」といった生々しい投稿が数万件単位で拡散されています。特に20代〜30代の若年層からは、「物心ついた時からずっとデフレだったので、毎年あらゆるものが値上がりしていく世界に恐怖しかない」という戸惑いの声が目立ちます。
行動経済学の観点から見れば、人間には「同額の利益を得る喜びよりも、損失を被る痛みを約2倍強く感じる」という損失回避バイアスが備わっています。さらに、30年間固定化されていた価格基準(アンカリング効果)が脳裏に焼き付いているため、1個100円だったおにぎりが160円になったときの心理的ダメージは極めて甚大です。為替介入や日銀総裁の記者会見における発言のわずかなニュアンスに対しても、ネット上では「庶民の痛みがまるで見えていない」といった厳しい批判が巻き起こり続けています。