種無しぶどうの作り方と仕組みの真相!家庭菜園で失敗しない処理の極意

種無しぶどうの作り方と仕組みの真相!家庭菜園で失敗しない処理の極意

種無しぶどうの作り方と仕組みの真相!家庭菜園で失敗しない処理の極意の注目されている理由を丁寧にまとめました。全体像を一目で把握できます。

種無しぶどう栽培において、最大の関門となるのがジベレリン処理の時期と回数の見極めです。処理タイミングがたった3日ズレるだけで、種が残ったり(有核化)、果粒が落ちたり(花振るい)、あるいは粒が大きく育たず小豆大で止まる「ショットベリー」と呼ばれる障害が発生します。

現在主流となっている代表的3品種における、標準的な処理濃度・時期・補助薬剤の併用規定を以下の比較表に整理しました。

品種名第1回処理(種抜き)の時期・濃度第2回処理(果粒肥大)の時期・濃度フルメット液剤の併用効果と注意点シャインマスカット
(4倍体・緑黄色系)満開日〜満開3日後
ジベレリン25ppm第1回処理から10〜15日後
ジベレリン25ppm第1回または第2回にフルメット2〜5ppmを混用。着粒安定と大粒化に極めて高い効果。着色遅延に注意。デラウェア
(2倍体・小粒赤色系)満開予定の10〜14日前
ジベレリン100ppm満開後10日頃(落花完了期)
ジベレリン100ppm通常はジベレリン単剤で十分肥大する。樹勢が弱い場合の補強以外は原則フルメット不要。巨峰・ピオーネ
(4倍体・大粒黒色系)満開〜満開3日後
ジベレリン25ppm満開10〜15日後
ジベレリン25ppm巨峰の種抜き処理タイミングは満開初期が厳格。フルメット5ppm加用で裂果防止と果梗硬化を抑制。

とりわけ家庭菜園でも人気の高いシャインマスカットの種無し化手順では、「満開日」の定義を正確に捉える必要があります。房全体の70〜80%の小花が開花した時点を「満開」と定義し、そこから3日以内に第1回処理を行うのが鉄則です。この段階で合成サイトカイニン剤であるフルメット液剤の併用効果を活用すると、果粒の細胞分裂が爆発的に活性化し、市販品に見劣りしない1粒15g超の大粒果を狙うことが可能になります。

一方、古くから日本の食卓を支えてきたデラウェアのジベレリン処理方法は、大粒品種と決定的に異なります。デラウェアは「開花前」に第1回処理を行わなければ種が抜けません。展葉数が10〜11枚になり、花穂が十分に伸びきった満開予定の10〜14日前(花穂の先端の粒がまだ固く緑色をしている段階)を見極めて100ppmの高濃度液に浸漬させる高度な観察眼が求められます。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。