SNSやネット掲示板で長年囁かれている言説に「イオンウォーターはポカリスエットを水で薄めただけ」というものがある。味の濃淡だけで判断すればそう感じられるかもしれないが、生理学的なアプローチから見ればこれは明白な誤解だ。
仮に家庭で通常ポカリを水道水やミネラルウォーターで2倍に薄めた場合、糖分だけでなく塩分やカリウムなどの電解質濃度まで半減してしまう。これでは体液保持に必要なミネラル濃度が保てず、発汗時の適切な水分補給設計が崩れてしまうのだ。
大塚製薬は、電解質濃度(Na+ 21mEq/L)を厳密に維持しながら、糖質を大幅にカットする手法を選択した。糖質を減らすことで液体の浸透圧は安静時のヒトの体液より低いハイポトニック(低浸透圧)領域へとシフトする。ハイポトニック飲料は、激しい運動をしていないオフィスワーク中や入浴後など、胃から腸への移行速度が速く、細胞内へ水分がスムーズに浸透する特徴を持つ。
さらに原材料ラベルを確認すると、通常ポカリには使われていない甘味料(スクラロース)や羅漢果(ラカンカ)エキスが採用されている。単に砂糖を減らすだけでは生じる「味の物足りなさ」を補い、水のようにゴクゴクと飲み干せるすっきりとした後味を実現するための精緻な調合が施されている。