「家から近いという理由だけで履歴書を出したら、熱意がないと思われて落とされるのではないか」——これは求職者が抱く最大の誤解です。都内大手飲食チェーンで長年採用統括を務める人事担当者は、取材に対し次のように現場の本音を明かしています。
「熱烈な企業理念への共感を語る応募者よりも、『徒歩10分で悪天候でも遅刻せず来られる』『テスト期間や繁忙期でも臨機応変にシフトへ入れる』という応募者のほうが、現場にとっては圧倒的に価値が高いのが現実です。早期離職の主因は人間関係と通勤ストレスであり、物理的距離の近さは定着率に直結する最大の武器になります」
つまり、バイト履歴書で家から近い理由を記載することは全くマイナスではありません。重要なのは、「単に自分が楽をしたい」という主観を、「店舗運営にどのように貢献できるか」という客観的な価値へとスライドさせる点にあります。
同様に、「学費や生活費のために稼ぎたい」という動機も、雇用主にとっては「明確な金銭的目標があるため急に投げ出さない」「シフトに多く入りたがっている」というポジティブな指標に映ります。お金を稼ぎたいときの志望動機言い換えとしては、「目標金額があるため、週4日以上、遅番や土日祝日も含めて精力的に勤務したい」といった形で、労働力としての安定供給を約束する表現へ昇華させることが決定打となります。