新宿の凄みは、その圧倒的な懐の深さにある。千円でベロベロになれる、いわゆる「せんべろ」のコスパ抜群な大衆酒場が今なお元気に営業を続ける一方で、ワンランク上の「贅沢ランチ酒」を楽しむ層が急速に拡大している。
新宿三丁目周辺のイタリアンバールやフレンチビストロでは、お昼限定のアペリティーボ(食前酒)コースが大盛況だ。ソムリエが厳選した自然派ワインと季節の小鉢を楽しみながら、ゆったりと会話を弾ませる大人たちの姿がある。予算1,000円でサクッと引っかける気軽さもあれば、5,000円を投じて上質な休日昼を演出する贅沢もある。このグラデーションの豊かさこそが、新宿という街の底力だ。