朝の6時、高架沿いの老舗喫茶店には、今も変わらず近所の常連客が顔を揃える。サイフォンで淹れた濃いめのコーヒーを傾けながら、スポーツ紙をめくる日常。しかし、そのすぐ横のテーブルでは、バックパックを背負った欧州からの旅行者が、スマートフォンで次の目的地を検索している。
この新旧のコントラストこそが、現在の街を象徴する光景だ。かつて日雇い労働者の拠点として日本の高度経済成長を底から支えたエリアは、今や「最も大阪らしく、最もグローバルな場所」として再定義されつつある。古びた木造長屋を活用したリノベーション店舗が次々とオープンし、街の景観に新しいグラデーションを描き出している。