命懸けの勝負が繰り広げられるターフの上では、常に危険が背中合わせだ。JRA(日本中央競馬会)の歴史に刻まれる大事故や、度重なる骨折・怪我に見舞われた際、夫を精神的にも肉体的にも支え抜いたのが佐野量子さんだった。
特に長期離脱を余儀なくされたリハビリ期間中、彼女の徹底した栄養管理とメンタルケアが功を奏した。怪我の影響で思うような騎乗ができない焦りやプレッシャーに対し、彼女は常に変わらぬ笑顔と静かな包容力で寄り添った。復帰後に再びG1の舞台で勝利を挙げた際、武豊は「妻の支えがあったからこそ戻ってこられた」と深い感謝を口にしている。