事態を重く見たレコード会社と所属事務所は、年明けに急遽マスコミを集めて記者会見の場を設けました。しかし、ここでさらに燃料を投下することになります。世間が神妙な謝罪を予想する中、豹柄のスーツに身を包んだDJ OZMA本人が登壇し、展開された「DJ OZMA 謝罪会見の経緯」は極めて異例のトーンを帯びていました。
OZMA本人は「生放送で視聴者や関係者の皆様を驚かせ、不快な思いをさせたこと」については頭を下げつつも、「決して裸ではなく衣装を着ていた」「エンターテインメントとして驚かせたかった」と主張を展開しました。さらに、反省の意を示しながらもどこか飄々としたキャラクターを崩さず、謝罪会見そのものをショーアップするかのような言動を見せたため、硬派なメディアや批評家から「反省の色が見られない」と猛反発を食らう結果となりました。
この騒動を複雑にした最大の要因が、「DJ OZMAの正体」にありました。世間公認の事実として、DJ OZMAのプロジェクトを牽引していたのはロックバンド「氣志團」のリーダーである綾小路翔です。しかし当時は「DJ OZMAと綾小路翔は六本木で出会った親しい友人同士」という徹底したキャラクター設定(ギミック)が守られていました。
この設定が裏目に出る形で、NHK上層部は「同一人物であることは自明」と判断し、氣志團 NHK出禁という連座制のペナルティを発動します。ヤンクロックを通じて幅広い層に愛されていた氣志團の楽曲やメンバーまでもがNHKの全番組から締め出される事態となり、バンド活動のプロモーションや音楽番組出演に計り知れない打撃を与えることになったのです。