時を経て、この舞台用語は劇場を飛び出し、一般社会の日常会話へと拡大していった。もともと関西圏を中心に用いられていた関西弁・方言的な口語表現としての側面が強かったが、高度経済成長期から平成、そして現代へと至る中で全国的なビジネス用語として完全に定着した。
現在用いられている主な意味合いは、大きく分けて3つのニュアンスに集約される。
第一に「互い違い」「交互」。二つの要素が規則正しく順番に繰り返される状態だ。
第二に「あべこべ」「入れ違い」。本来あるべき配置や対象が逆に配置されている状態を指す。
第三に「裏表や左右の逆転」。靴を左右反対に履いてしまったり、服を裏返しに着たりした際にも使われる。
単なる「間違い」ではなく、「二つのものが対になって入れ替わっている」という固有の状況をピンポイントで表現できる点が、多忙な現場で重宝され続けている理由だ。