歴史ある萩焼の世界で、最初からこの取り組みが歓迎されたわけではない。400年以上の歴史を誇る老舗の窯元では、伝統の形骸化や技術の安売りを懸念する声が根強く存在した。
「正直、最初は拒絶反応しかありませんでした」と語るのは、四半世紀以上にわたり窯を守ってきたある陶芸家だ。しかし、後継者不足や需要の伸び悩みという現実に直面する中で、若手クリエイターが提示したプロトタイプを見た瞬間、意識が変わったという。「彼らは伝統を壊そうとしていたのではない。私たちが大切にしてきた『土の記憶』を、新しい言語で世界に翻訳しようとしていたのです」。職人たちの姿勢の変化こそが、プロジェクト加速の真の原動力だった。