なぜ、大人が子供の遊びに没頭することで心が回復するのか。精神科医の加藤健太郎医師は「あえて精神的な退行を許可する『健康的レグレッション(退行)』の効果だ」と説明する。
「前頭葉が常に緊張し、高度な意思決定を強いられている現代人の脳は、慢性的な疲労状態にあります。童心に帰り、五感を使った単純な身体運動や創作に没頭することで、脳のデフォルト・モード・ネットワークが再起動される。つまり、一種の動的なマインドフルネスとして機能しているのです」
瞑想や座禅では雑念が消えないという人にとって、手を使って絵の具を捏ねる作業は、最も手軽で強力な「脳の休ませ方」になっているという。