一方で、この空前の社会的課題は巨大なビジネスチャンスとしての側面も合わせ持つ。医療・介護ヘルスケア業界には、IT大手、建設会社、通信キャリア、保険会社などの異業種が続々と参入を開始した。AIを活用したケアプラン作成補助、ウェアラブル端末による遠隔バイタルモニタリング、さらには介護ロボットの現場投入による作業負担軽減など、テクノロジーによる力技の解決策が実装されつつある。
資本力を備えた企業が提供する自費(保険外)サービス市場も拡大している。公的保険の枠組みだけではカバーしきれない高度なプライベートケアや高級シニア住宅への需要は高く、医療・介護の二極化が進む契機ともなっている。イノベーションが人材不足の救世主となるか、あるいは格差の拡大を招くのか、業界の再編劇は佳境を迎えている。